龍の薬膳part22 大豆を使った薬膳
2024.02.10
龍の薬膳「節分」の薬膳
節分とは、四季の移り変わる節目のことを言い、二十四節気の立春・立夏・立秋・立冬の前日の事を指します。とりわけ、冬から春に移る立春は旧暦の正月節に当たって、1年の始まりとして特に重んじられており、節分と言えば、立春の前日(2月3日ごろ)を指すようになってきたのかもしれません。
一年の節目である春の節分の時期に豆まきをして鬼を払うようになったのは、南北朝時代にはすでに記録があって、疫病を追い払うために「鬼は外、福は内」と唱えながら豆打ち(豆まき)をしていたそうです。
豆まきに大豆を用いるのは、「大豆は鬼毒を殺し痛みを止める」「魔滅(まめ=魔を滅する)」という意味が込められている等、言い伝えがありますが、大豆は厄落としや疫病、疱瘡(ほうそう)、風邪、麻疹(はしか)、ものもらい、はやり目、疣(いぼ)、歯痛、百日咳などの病除けのまじないにも多く使われていたようです。
大豆の栄養学的効能として、血管をしなやかにして弾力性を高めることで動脈硬化や高血圧症、脳卒中、胆石症などの生活習慣病予防に高い効果を示します。
また、ガンや糖尿病、疲労回復、夏バテにも効果があります。カルシウムも豊富で歯や骨を丈夫にし、ストレスによるイライラも鎮めてくれます。また鉄分も豊富な為、貧血予防になるなど、現代人には欠かせない食べ物と言えます。
ただし、アレルギー体質やアトピー性皮膚炎の人は十分な注意が必要です。
今回は、豆まきで余った大豆を利用した薬膳レシピ「大豆の炊き込みご飯」をご紹介します。
【材料】米2合、大豆30g、生姜30g、人参30g、Aあわせ調味料(醤油、みりん、酒 各大さじ1)
【作り方】生姜は千切りにし、Aあわせ調味料に浸けておく。人参は細切りにする。水といだ米に2合分の水を加え、大豆、漬け込んだ生姜(漬け込んだ調味料ごと入れる)、人参を入れて炊飯ジャーで炊く。
上記の記事は、「食べて治す医学大辞典」、国立国会図書館:本の万華鏡「第1章節分と豆まき」、「NIHONDO漢方ライフ」を参考に作成しています。