龍の薬膳part26 アレルギーと食べ物
2024.03.05
花粉症の方には辛い季節がやってきました。
スギ花粉の飛散が徐々に増してきているようです。
今回は花粉症といったアレルギーと食べ物についてお伝えします。
漢方の考え方では花粉症、アトピー性皮膚炎などのアレルギー体質の元になる食事の特徴は高エネルギー、高脂肪、動物性たんぱく質が多いということです。
また、食物アレルギーのアレルゲンとは別に、悪影響を及ぼす食べ物で、「瘀血(おけつ)」と呼ばれる、血液の循環障害の原因とされる食品で、アレルギー体質の人が「瘀血」の原因となる食品を取ると症状が出やすくなったり、悪化することがあります。
また、食事で体質を改善するときにこのような食品を控えたり、食べないようにするかどうかで改善の効果が現れる速さが数段違ってきます。
同時に、血液をきれいにするドクダミ茶やハト麦(ヨクイニン)を食生活に取り入れるのも良いでしょう。
【アレルギー体質の人が避けたい食品】
(糖質類)砂糖、ケーキ、チョコレート、ココア、和菓子など
(魚介類)イカ、タコ、カニ、エビ、青魚(イワシ・サバなど)、ホタテ、赤貝など
(魚卵類)いくら、数の子、たらこ、すじこ、ウニ、キャビア、明太子
(香辛料)唐辛子、わさび、カレー粉
(山菜類)タケノコ、ワラビ、ぜんまい、フキ
(ナッツ類)ピーナッツ、アーモンド、カシューナッツ、ゴマ
(油脂類)生クリーム、バター、レバー類、乳製品、古くなった揚げ物
【体質改善を助けるもの~ドクダミ、ハト麦】
漢方では、血液を汚すような食品を避けるとともに、血液を浄化するものを摂ることも勧めています。
血液をきれいにする民間薬の代表的なものがドクダミです。
ドクダミは血管を強くする働きや抗菌、抗カビ、利尿作用もあり、軽い便秘にも効きます。
アレルギー体質の改善には、洗って良く乾燥させたドクダミ10~15gを800mⅬの水で煎じ、お茶代わりに常飲すると良いでしょう。
ドクダミは花が咲いている時に全草を刈り取って日干しにします。これは「十薬」という生薬名で市販されており、ドクダミが手に入らない時は「十薬」を利用すれば簡単です。
ハト麦は体内の血液や水分を浄化し、代謝を促します。
利尿作用に優れているので、心臓病や腎臓病による体のむくみ、膀胱炎、水太りにも効果があります。また、肌荒れを治す働きもあります。
ハト麦の最も簡単が用い方は市販のハト麦茶を常飲することです。ティーバックになったものもありますので、手軽に利用できます。
また、ハト麦とドクダミを各10~15g煎じて飲む方法もあり、吹出物にも効果があります。
ハト麦をおかゆに入れたり、野菜や白身魚と一緒にスープにして食べたり、製粉してハト麦と小麦粉をまぜ、クッキーなどに取り入れることもできます。
ただし、身体を冷やす性質があるので、冷え症の人は注意して、ショウガやサフラン、紅花のような体を温める作用のあるものと合わせて食べると良いでしょう。消化も良くないので、下痢をしやすい人や胃腸に自身の無い人は食べるよりもお茶で飲む方が安心です。
~以上の記事は「食べて治す医学大辞典」を参考に作成しています。