認知矯正療法 NEAR
2024.05.27
認知矯正療法を実践できる環境が整いましたので、ご報告します。
認知矯正療法NEARは、パソコンによる認知機能のトレーニングと、言語セッションと呼ばれる少人数グループでのミーティングを組み合わせた先進的治療技法です。実は 1年程前から、NEARに似たVcat-Jという治療方法を、関連施設の放課後等デイサービスで取り入れており、治療成果をあげていましたが、NEARは認知機能の改善効果に平行して、学習意欲を刺激し、内発的動機づけを高めるという、「心」への働きかけが強い印象です。
まず認知機能ですが、
社会生活に必要な認知機能を回復して、生活をしやすくすることを目的としています。認知機能とは....
認知機能(記憶・注意集中・問題解決など)の回復を目的としたアプローチであり、就労や復学、生きやすさを目指すための認知リハビリテーションです。うつ病や発達障害(自閉スペクトラム症、ADHD)などの精神疾患・発達障害を患うと、認知機能が低下してしまいます。実は、精神症状よりもこの認知機能の低下が“生活しずらさ”に関係しているのです。そこで近年、米国でコンピューターゲームを使って認知機能を改善する方法が開発され、日本でも行われるようになりました。それがNEARです。認知機能障害が改善されると、患者様の「自分がやれる!」といった主観的幸福感が向上します。
よく似た名前に、認知行動療法がありますが、認知矯正療法(認知リハビリテーション)と認知行動療法(CBT)は、どちらも認知に働きかけて気持ちを楽にする精神療法(心理療法)の一種です。認知矯正療法は、内的動機づけを高め、学習意欲を刺激し、認知機能の改善を目的としています。認知行動療法は、医師やカウンセラーによるカウンセリングなどを通して、認知の偏りを少しずつ修正し、患者の認知を整えることで行動に変化が生じ、ストレス軽減を目指します。