しん漢方心療クリニック

院長ブログ

龍の薬膳part1 汗っかき、寝汗

2023.07.11


夏の養生 ①汗っかき

気温が高い時、運動した時、汗をかきますね。これは、体温を一定に保とうとする体の自然の働きです。また、緊張したり、驚いたときなど、感情的、精神的ストレスがかかった時に汗をかくのも自然な生理現象です。汗の分泌を促す発汗中枢を支配しているのは脳なので、精神的に刺激を受けると脳も反応して汗を出すことがあります。無理に汗を止めるのではなく、心の持ち方と日ごろの運動習慣を見直すのも大切です。日頃から平静を保つ訓練や運動で体内の余分な水分を飛ばしておくことが重要です。ただ、発汗には病的なものがあるので注意が必要です。汗に伴って微熱や倦怠感が続く場合は結核や白血病、手が震えたり動悸を伴う場合は甲状腺機能亢進症の疑いも考慮しておかなければなりません。また、自律神経のアンバランスによって急に汗が出るということもあります。汗以外のほかの症状がある場合はまずは医療機関に相談をしてみてください。

精神不安の汗っかきに~ 小麦(全粒紛)とナツメの煮物  

レシピ:小麦の全粒粉50g+ナツメ10個+できれば乾燥した龍眼肉15g を水に浸してドロドロになるまで煮る。味付けはお好みで。

汗の出をおさえる~ オウギの煎じ汁

レシピ:600mlの水に黄耆(オウギ)3gを入れ、水が半量になるまで煎じます。これを1日量として3回に分け空腹時に。

汗のべたつきに~「重曹湯」がおススメ

重曹をひとつかみ(大さじ1杯程度)お風呂に入れてみてください。重曹の成分は身体の水分の蒸発を活発にし、体温の発散を促すので入浴後に皮膚が引き締まってさわやかになります。暑いからとシャワー浴だけよりも、湯船につかって水分蒸発、体温発散を促してあげることで体温を一定に保つ力がしっかりと働くようになり熱中症の予防にもなります。

夏の養生 ②寝汗をかく

寝汗は文字通り寝ている間にかく汗のこと。睡眠中に気づかないうちに衣類をぬらしてしまう程汗をかくことです。しかし、多くは生理的な発汗がほとんどです。人間の体は、健康な状態でも睡眠中に汗をかきます。睡眠中の発汗には、体温を下げ、眠りを深くする役割があり、健康な大人の場合、夏でも冬でも一晩にコップ1杯程度の寝汗をかくとされています。しかし過労や自律神経のバランスが崩れたために寝汗をかくことがあります。多くは肩こりや頭痛、月経不順などを伴います。寝汗は心身が弱っていると余計にかきやすくなるので、まず生活や体質を改善していくことが大切です。

日頃から運動して身体を動かす習慣も大切ですが、疲れたらまずは身体を休めてください。食事も強壮作用のある食事の摂取をお勧めします。

過労に伴う寝汗に~黒豆と小麦フスマの煎じ汁

レシピ:黒豆の皮9g、小麦フスマ9g 水でひたひたに浸して煮汁を飲む

血の循環が良くなる~にらの味噌和え

レシピ:にらを好みの味噌で和えるだけ

胃にも良い~タンポポの煎じ汁

レシピ:春の開花期の若いタンポポをつみ、葉、花、根をそれぞれ分けて乾燥させ保存。1回に歯と花は7~10g、根なら4~8gを水で煎じて3分割して毎食前に飲む。

過労に伴う寝汗に~黒豆をつかったレシピ

大豆はタンパク質や脂質、ビタミンB1、B2などをふんだんに含んだ栄養的に優れた食べ物です。中でも黒豆は疲れやすい人、体力が衰えている人には滋養、止汗作用のある成分が多く含まれているのでおススメです。忙しい人はお手軽に市販の黒豆の煮豆でも構いません。そのまま食べたりヨーグルトに入れてもおいしくいただけます。料理好きな人はふっくら黒豆ごはんで毎日の主食のアクセントに取り入れてみてくださいね。

(黒豆ごはん)https://www.kurashiru.com/recipes/d9334d12-ec39-4d86-89c7-a88c1bee7f42

 [材料(4人前)]

 ・米…2合

 ・黒豆…50g

 ・水(黒豆を浸す用)…400mⅬ

 ・酒…大さじ1

 ・塩…小さじ1/2

・酢…小さじ1/4 

 [作り方]

 ・米は洗ってざるに上げ、30分程置いておきます

 ・ボウルに黒豆を入れて浸かる程度(400ml)に水を加え、3時間浸けます。

 ・ざるに黒豆を上げて水けを切ります。この時浸けておいた水は取っておきます

 ・炊飯釜に米、酒、塩、酢を入れ、豆を浸けておいた水を2合のメモリまで注ぎ、水を切った黒豆をのせて炊飯します。

・炊きあがったらふんわりと混ぜて器に盛りつけて完成

~上記記事は、「普及版 食べて治す医学大辞典」、「クラシル」等を参照しています。

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